〇〇語をマスターしました?

皆さんは外国語を勉強していますか?もしくは勉強していないとしても、勉強したことがある、もしくは勉強法に興味がありますか?そういう方は自称「〇〇語をマスターした人」をSNSなどで見かけることもあるのではないでしょうか?


私は英語に関してそういう人や彼らが作ったコンテンツを目にすることはそこまで多くないのですが、韓国語については初心者レベルなのでそういうものも目にすることがあります。もちろんそういう発信をしている人たちの韓国語のレベルが私のそれより高いことは、大体のケースにおいて間違いないとは思うのですが、それでも私は「マスター」という言葉の使い方に違和感を覚えるのですよね。


先々週の韓国語のレッスン中にそういう話になりました。するとソンセンニム(先生)が「その言語の習得度合が高い人ほどマスターという言葉は使わないし、使ってはいけないでしょう」とおっしゃいました。全くもってその通りだと思います。言語は学べば学ぶほど、いかに終わりのないものか分かってきます。自分の母語である日本語でさえも日々新しい言葉が生まれていますし、既存の言葉だって全てを知っているわけがありません。


そういう過程を英語で経てきているだけに、いくら日本語と韓国語が、日本語と英語より類似点がはるかに多いとしても、マスターするのはほとんど不可能だと思うのです。こういう心持ちなので軽々しく、マスターという言葉を使う人を信用できないなとつい厳しい目で見てしまいます。


余談ですが私はペラペラという言葉が大嫌いです。あまりにも人々がすぐ使うので、なす術はなく黙っているだけなのですが、なんという軽薄な言葉でしょう。この言葉でこれまで自分が英語を学んできた時間や結果が括られると思うと嫌悪感しかありません。(こういう見方が語学を生業としない人たちからしたら、大袈裟と捉えられるであろうことも分かった上で言っています。)まあ、最終的にはそれぞれの人が自分が適切と思っている言葉を使って話しているわけなので、好きにすればいいのですがね。


というわけで、英語も韓国語も、もっと言えば日本語さえもマスターする日は決して来ないことを分かった上で、それでも少しでも上を目指していきたいと思います!

日英同時通訳者 古賀朋子 English-Japanese Interpreter Tomoko Koga

‟天職を生きる” 日英同時通訳者 古賀朋子(Koga Tomoko)のホームページです。お気軽にお問合せください。

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