アンニュイな人

皆さんはアンニュイだと言われたことはありますか?私はありません。(多分一生ないと思います・・・。)


先日通訳中に「アンニュイ」という言葉が出てきました。英語においても、元のフランス語のままennuiと言うのだと以前に読んだ記憶があって、とにかく訳し方が難しい単語が連発していてあまり考えられなくて、とりあえずennuiと言ったのですが、嫌な予感がしたので後日調べてみました。


日本語でアンニュイという言葉そのものを調べるとフランス語のennuiの意味として「退屈、倦怠」と出てきますが、果たしてこの言葉を使った日本人の方はそのような意味で言ったのでしょうか?今になって落ち着いて考えると、日本人がこの言葉を使う時は「気だるい雰囲気」を褒めていっているのではないかと思います。 ファッションやメイクなどで使われることが多い単語で、検索の結果でも出版社のページが上位の方に出てきていました。それらの説明では「神秘的な魅力、物憂げで気だるい雰囲気、ミステリアス」などの単語や表現が出てきていましたが、いずれも褒めているニュアンスなのですよね。


一方で英語でのennuiを見ているとa feeling of weariness and dissatisfactionとあります(Merriam-Websterのページより)。つまり「倦怠感と不満足感」ということですね。例文を7つ読んでみましたが、どれも日本語のような褒めるとかポジティブなイメージは全くありませんでした。


形容詞をどんどん出していくようなセッションだったので、この単語の訳出一つで全てが左右される場面ではなかったですが、ennuiという訳語は良くなかったなと反省しています。なぜなら、話者が褒めていたかもしれないニュアンスが全く出なかったからです。mysteriousにしておけば良かったなぁと反省しきりです。


外来語から取り入れられて、日本語の中で独自の意味を持つようになった単語は本当に難しいです。次に出ていた時にはしっかりと訳出したいです。(いつになることやら・・・)

日英同時通訳者 古賀朋子 English-Japanese Interpreter Tomoko Koga

‟天職を生きる” 日英同時通訳者 古賀朋子(Koga Tomoko)のホームページです。お気軽にお問合せください。

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