香水を使う人はいやらしい
今日のタイトルは私が通訳中に実際に出てきた日本語なのですが・・・。この「いやらしい」を皆さんならどう訳しますか?
ネット上でOxford Languagesの定義を見てみると、以下のようになっています。
いやな気持ちを覚えさせる(人間の)状態、性質だ。
-不調和で不愉快な感じがする。グロテスクだ。
-態度ややりかたが堂々としていない。
同時通訳中に出てきたので上記のように調べる時間は当然なかったのですが、話者は「いやらしい」という言葉で何を言おうとしていたのかなぁと今でも思います。話者本人が不愉快だと感じたのかもしれませんが、I don't like people who use perfume.で良かったとは思えません。
では他の人を惹きつけるやり方として香水を使うのは「堂々としていない」とか「正攻法ではない」と言いたかったのでしょうか?この「いやらしい」という言葉のニュアンスもそうですし、その時の口調からするとそういうニュアンスもあったのかもしれません。でも、かと言って香水を使うことに対してそんなに大袈裟な言葉を使って糾弾するのも何か違うなぁと思ったのですよね。
で、結局 They are trying too hard.みたいな感じで訳しました。「いやらしい」のニュアンスをフルに出し切れたかというと疑問は残りますが、使わない人が使う人のことをネガティブな感じで言う時ということと、そして特に日本人の場合は魅力をアピールすることがあまり良しとされていない社会だと思うので、こういう訳になりました。(まあ言われてすぐに訳しているのであくまでも後から思考プロセスを振り返るとそうなのだろうということなのですが。)
言語が変われば、1対1で全く同じことを意味する単語があるとは限らないのが面白さであり難しさですね。そして当然ながらあらゆる発言にはその人が馴染んできた文化、思想が色濃く出ます。これを文化の違う人にどう伝えるかが難しいところでもあり、かつ楽しいところでもあります。
0コメント