-erと-ee
先日通訳のお仕事中に「あ、私この手をよく使うな」と改めて認識したことがありました。それは動詞に「〜する人」を指す-erや「〜される人」を指す-eeをつけるテクニックです。-erの方が-eeより馴染みがあると思いますが、employerとemployeeと言われれば、どちらも「ああ、なるほど」と思う用法だと思います。
この会議の中で、ある日本人の方がこんなふうにおっしゃいました。(どの案件だったか特定できないように動詞は変えています。)
「支払いされる側から支払いする側にならなければならない」
一緒に組んでいたパートナーの方はYou have to be the person to pay instead of the person to be paid.というような訳出をされていたと記憶しています。(細部は違っているかもしれません。)もちろんメッセージは伝わっています。ですから正解の一つだと思います。
そのとき私はこう思いました。「You have to be the payer, not the payee. でもいいんじゃないかな。」-erと-eeがうまく使えると時間をかなり節約できるんです!この例ではpayerもpayeeも英語話者なら馴染みがあるのでよりシンプルだと思いますが、-eeをつけた形をあまり聞いたことがない動詞でも、-erをつけた形を先に出してから-eeを言うなど工夫すれば、文脈と話の流れから大体通じます(と私は思っています)。
なんだかほぼ自動的に「どうやったら短く、かつ正確に言えるか」をいつもいつも考えているようです。日本語は母語なので、意識さえすればそれがわりと自然にできますが、英語は気を抜くと(もしくは私の英語力の足りなさによって)周りくどい言い方になってしまいます。
これからも楽しみながら明瞭簡潔な訳を追求していきたいです!
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