一丁目一番地

今回は久々に通訳のお仕事中に出会った表現について。その案件は日英通訳のみで継続的に担当させてもらっているのですが、「一丁目一番地」という言葉が出てきます。訳は"1-1"ではなく、もちろん文脈としても住所の話をしているわけではありません。


よくある文脈としては「うちの会社の一丁目一番地」という感じで、「最優先事項」というニュアンスで使われているので、例えば"top priority"と訳しています。同じ業界の会社でも、それぞれいろいろな言い回しがあって興味深いです。


ちなみに、例えば流通関係の単語は物を売っている会社であればどこでも存在するので、業界を超えて出てくるのですが、業界Aでの訳があまりにも染みつきすぎていて、別の業界Bの案件を訳していて1日の終わりに疲れがピークに来た時に、業界Aの訳がポロッと口から出てきてしまったことがありました。すぐに我に返って訳し直しましたが。


同じ単語でも業界や、会社、そしてもちろん文脈によって違う訳出をしなければならないので、そういう意味では少し大変です。でもそれこそがこの仕事の醍醐味だし、人間でないと難しい部分でもあると思います。

日英同時通訳者 古賀朋子 English-Japanese Interpreter Tomoko Koga

‟天職を生きる” 日英同時通訳者 古賀朋子(Koga Tomoko)のホームページです。お気軽にお問合せください。

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