リレー通訳
皆さんはリレー通訳とは何かご存知でしょうか?リレー通訳とは、ある言語での発話をその言語の通訳者が共通言語(英語の場合が多い)に訳して、その訳出を聞いて他の言語の通訳者がまた別の言語に訳すというものです。
私はリレー通訳案件が多い方ではないと思うのですが、先日は私の今までの経験の中でもリレーされる先の言語が多い案件がありました。どういうことかというと、日本語で行われたセッションがあり、私達英日通訳者が日本語の発言を英語に訳して、韓国語、タイ語、インドネシア語、モンゴル語に訳していたというものです。そしてそのイベントの参加者には英語スピーカーもいたので、私達の英訳をそのまま聞いている人たちもいたということです。
さて、リレー通訳のために英語にするときの注意点は何でしょうか?それは不必要に難しい単語を使わないということです。大学院の時にプラクティカムという演習があり、その時にもリレー通訳を練習していたのですが、ある時日本語話者が「弱い」と言ったことがあって、その時の私はなぜかweakという英単語が出てこずに、feebleと言ったんですよね。そうしたら後から何語か忘れましたが、別の言語の通訳者にfeebleが分かりにくかったと言われました。
また、文法的に成立していて、発音としても聞き取れる訳を出さなければなりません。これは何にもリレー通訳に限ったことでは泣く、普段でも同じではあるのですが、とはいえ、自分の出した英語が原因で多言語の通訳者が訳せないかもしれないと思うと、やはり普段は感じないプレッシャーを少しだけ感じます。
実際にそのイベントで、別言語からのリレーで通訳者の英語を聞いて日本語を出していた時も、担当する通訳者によって出しやすさが全然違ったんですよね。
今回は自分の英語から4ヶ国語に訳出されるということで、より気合が入りました。日本人のスピーカーの方が配慮してくださったので、及第点の訳は出せたのかなと思っています。(実際のところはリレーを取った通訳者に聞いてみないと分かりませんが。)
毎回リレーがあると少し負担に感じると思うのですが、たまには気合も入るし、よりやりがいも感じるし良いなと思いました。
ちなみにモンゴル語の通訳者がいる案件は初めてでした。まだまだ、色々な「初めて」がありますね!
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