通訳者であることの喜び

先日この夏にボランティア通訳を行っているとお話ししました。今回はその中で嬉しいことが2つあったので書いてみたいと思います。まずは最初の案件ですが、これは里親もしくは養子縁組に関する研修の通訳でした。前回も少し触れましたが、資料が大量にありなかなか準備に時間がかかりました。ですが、本当に人の役に立っている実感があり、終わった後も心から感謝をしてもらえて、素敵なギフトとカードをいただきました!


オーストラリアの有名なお菓子TimTamです。最近は日本でも普通に手に入るようになりましたね。食べ過ぎるとある種危険なお菓子なので、オーストラリアにいった時とか、何か特別なことがない限り、普段自分で買う事はないのですが大好きなのでとても嬉しかったです。そして、さらに嬉しかったのがこちら。


もちろん口頭で通訳の仕事に対して感謝される事はありますが、こういう風に書いてくれたものをもらうのはまた格別ですね。一生懸命頑張ってほんとによかったなぁと思いました。(ちなみに通訳はinterpretingなのよと後日のメールのやりとりで突っ込みを入れた私でした。)


そして2つ目は3件目のボランティア案件でのこと。JACIの通訳翻訳フォーラム2020でのクリス・ダーバン氏の翻訳に関する講演の同時通訳でした。資料は事前に勉強していましたが、質疑応答もありどんな内容が出てくるか解りません。講演中のダーバン氏のアドバイスとして、「とにかく読んで、読んで、読んで、書いて、書いて、書いて」というものがありました。それに対して「何を読んでいるのですか」という質問が出ました。その時の答えの一つが、The remains of the day。私自身は読んだり鑑賞した事はありませんが、カズオ・イシグロの記事やインタビューは見聞きして、「日の名残り」という日本語のタイトルは知っていました。


日本語のタイトルを知っていて英語のタイトルを聞いた時に、すっと日本語の訳を出せた自分に嬉しかったと言うことです。もう完全なる自己満足ですが、こういう瞬間の積み重ねが楽しいんですよねー。(これ伝わるかなぁ?)固有名詞はすべてが頭に入っているわけではないし、ものによっては英語と日本語が全く違うので本当に難しいのですが、これからもこういう瞬間を楽しみながら仕事をしていきたいです。



日英同時通訳者 古賀朋子 English-Japanese Interpreter Tomoko Koga

‟天職を生きる” 日英同時通訳者 古賀朋子(Koga Tomoko)のホームページです。お気軽にお問合せください。

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